2025/02/07 10:53
波の網目
これは私がブランドを立ち上げた初期の作品で、パソコンのデータを振り返るとanaboko ringとタイトルがついていました。
CADでジュエリーを作り始めて、まだ何も分からず何も考えずこんな感じ。ってデータを作成していた事を今も覚えています。
実際に金属になって磨き上げ、とても満足のいく作品になり、周りからもかなり評判が良かったです。
ですがタイトルを悩んで商品説明も分からず何も言語に出来ない自分に悩んでいました。(今も勿論作品を言語化する事はあまり得意ではないのですが。)
周りは素敵な言葉を使って作品のこだわりや背景、ストーリーを語り、嫉妬する程の表現力があって、周りばかりが気になっていました。
だから本を沢山読んで言葉を覚えたいと思いました。
ですが、小説しか読めない。小説以外の本を読んでも入ってこないので小説を沢山読みました。
今この作品は波の網目というタイトルを付け、effectの主力商品となっています。
タイトルを修正したのは宮沢賢治の『やまなし』というお話からアイデアを思いつきました。
二匹のカニの兄弟のお話です。
文中にカニの目には波の模様を光の網目と話していました。
光の網目とはこんな写真の事なのかな?
カニはこの事を光の網目と言ったのかなー。。
anaboko ringは波の網目にしよう。
anaboko ringのランダムに穴を開けたデザインが波の網目を連想しました。
穴と穴の間に流れる細いラインが綺麗で指元が映えるデザインを言葉で表せた時に少しだけ嬉しく感じました。
そう思ったのはやまなしから出てきたんです。
ありがとう宮沢賢治様!!
タイトルから決める。デザインから決める。何が正しい事なのかはなくて、きっと全部正しい事なんだと私は思います。
ただ、吸収して、手を動かし続けていく。
小説から、風景から、人から、現象から。
中々文章を書くのは難しいですが模索しながら作品の背景や北海道での出来事等ブログで綴っていけたらいいなと思っています。
最後まで読んで頂きありがとうございました!